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山奥で道に迷った… 海で遭難してしまった… しかも圏外で連絡もできない…
そんな絶望的な状況でも、iPhoneがあればもう大丈夫!(iPhone 14以降限定ですが。。。)
iOS 17.6で追加された「衛星経由緊急SOS」機能を使えば、圏外からでもSOSを発信し、救助を要請できます。この記事では、その使い方やメリット・デメリット、注意点などを詳しく解説します。
1. iOS 17.6の衛星経由緊急SOSとは?
1-1. 従来の緊急SOSとの違い
1-1-1. 従来の緊急SOS:携帯電話回線が必要
従来のiPhoneの緊急SOSは、携帯電話回線を利用して緊急通報を行う機能でした。しかし、山間部や僻地など、携帯電話回線の電波が届かない場所では利用できず、万が一の事態に対応できないという課題がありました。
1-1-2. 衛星経由緊急SOS:携帯電話回線不要
iOS 17.6で導入された衛星経由緊急SOSは、携帯電話回線がない場所でも、衛星通信を利用して緊急SOSを発信できる画期的な機能です。これにより、従来の緊急SOSでは対応できなかった圏外での緊急事態にも対応できるようになりました。
1-2. 衛星経由緊急SOSの仕組み
1-2-1. Globalstar衛星との連携
iPhoneの衛星経由緊急SOSは、Globalstarが運用する衛星ネットワークと連携しています。iPhoneから送信されたSOS信号は、Globalstar衛星を経由して地上局に届き、そこから救助機関に伝えられます。
1-2-2. テキストベースの通信
衛星経由緊急SOSは、音声通話ではなくテキストベースの通信で行われます。iPhoneの画面に表示される質問に答える形式で、必要な情報を救助機関に伝えることができます。
1-3. 衛星経由緊急SOSが使えるiPhone
1-3-1. iPhone 14シリーズ以降
衛星経由緊急SOSは、iPhone 14シリーズ以降のモデルで利用可能です。iPhone 13以前のモデルでは、ハードウェアの制約により利用できません。
1-3-2. ソフトウェアアップデートが必要
衛星経由緊急SOSを利用するには、iOS17.6以降にアップデートする必要があります。アップデート方法は、設定アプリから「一般」→「ソフトウェア・アップデート」を選択し、画面の指示に従って操作します。
2. 衛星経由緊急SOSの使い方
2-1. 事前準備と設定方法
2-1-1. 設定アプリからの有効化
衛星経由緊急SOSを利用するには、事前に設定アプリで有効化する必要があります。設定アプリを開き、「緊急SOS」→「衛星経由で連絡」をオンにすることで、機能が有効になります。
2-1-2. デモモードで体験
衛星経由緊急SOSには、デモモードが用意されています。デモモードでは、実際に衛星に接続することなく、緊急時の操作手順や質問内容を体験することができます。
2-2. 緊急時の発信手順
2-2-1. 電源ボタンと音量ボタンの操作
緊急事態が発生した場合は、iPhoneの電源ボタンと音量ボタンを同時に長押しするか、電源ボタンを5回連続で押します。
2-2-2. 画面の指示に従って情報入力
画面に表示される質問に答える形で、事故や怪我の状況、現在地などの情報を送信します。質問は、状況に応じて変化します。
2-3. 衛星接続時の注意点
2-3-1. 開けた場所での使用
衛星経由緊急SOSは、衛星との通信が必要なため、開けた場所で使用することが重要です。建物内や木々に囲まれた場所では、接続が困難になる場合があります。
2-3-2. 衛星の方向を確認
iPhoneの画面には、衛星の方向を示す矢印が表示されます。矢印の方向にiPhoneを向けると、衛星との接続がスムーズになります。
3. 衛星経由緊急SOSのメリット・デメリット
3-1. メリット:圏外でのSOS発信が可能
3-1-1. 山岳地帯や僻地での安心感
衛星経由緊急SOSは、携帯電話回線が届かない山岳地帯や僻地でも利用できるため、登山やキャンプなどのアウトドア活動において、安心感を高めることができます。
3-1-2. 遭難時の早期発見に貢献
万が一遭難した場合でも、衛星経由緊急SOSでSOS信号を発信することで、早期発見・救助につながる可能性が高まります。
3-2. メリット:遭難時の生存率向上
3-2-1. 位置情報の送信
衛星経由緊急SOSでは、iPhoneの位置情報が救助機関に送信されます。これにより、遭難場所を特定しやすくなり、迅速な救助につながる可能性が高まります。
3-2-2. 医療情報や緊急連絡先の共有
iPhoneの「メディカルID」に登録されている医療情報や、緊急連絡先を共有することも可能です。アレルギーや持病などの情報があれば、救助隊が適切な処置を行うことができます。
3-3. デメリット:通信環境による制限
3-3-1. 悪天候時の接続困難
衛星経由緊急SOSは、衛星との通信を利用するため、悪天候時には接続が困難になる場合があります。特に、厚い雲や豪雨などによって電波が遮られると、通信が途絶える可能性があります。
3-3-2. 木々や建物による遮蔽
衛星との通信には、直接的な見通しが必要となります。そのため、木々が生い茂る場所や、高層ビルに囲まれた場所では、衛星との接続が難しくなることがあります。
3-4. デメリット:費用とサービス提供エリア
3-4-1. 有料サービスの可能性
現時点では、衛星経由緊急SOSは無料で提供されていますが、将来的には有料サービスとなる可能性も考えられます。
3-4-2. 一部の国や地域でのみ利用可能
衛星経由緊急SOSは、Globalstar衛星のサービス提供エリア内でのみ利用可能です。そのため、一部の国や地域では利用できない場合があります。
4. 衛星経由緊急SOSの活用シーン
4-1. 登山やキャンプなどのアウトドア活動
4-1-1. 遭難時の連絡手段として
登山やキャンプなどのアウトドア活動は、携帯電話回線が繋がらない場所に行くことも多く、万が一の事態に備えて衛星経由緊急SOSを活用することができます。
4-1-2. 事故発生時の迅速な救助要請
山岳事故や滑落など、一刻を争う事態が発生した場合でも、衛星経由緊急SOSで迅速に救助を要請することができます。
4-2. 海上でのアクティビティ
4-2-1. 船舶事故や漂流時のSOS発信
海上で船舶事故や漂流に遭った場合、衛星経由緊急SOSで救助を求めることができます。
4-2-2. 海上での安全確保に貢献
釣りやヨットなど、海上で楽しむアクティビティにおいても、衛星経由緊急SOSは安全確保に役立ちます。
4-3. 自然災害時の連絡手段
4-3-1. 地震や津波などでの孤立時に
地震や津波などの自然災害が発生し、携帯電話回線が不通になった場合でも、衛星経由緊急SOSで外部と連絡を取ることができます。
4-3-2. 携帯電話回線が不通の場合の代替手段
大規模な停電や通信障害が発生した場合でも、衛星経由緊急SOSは代替の連絡手段として機能します。
5. 衛星経由緊急SOSに関する疑問と注意点
5-1. 緊急時以外に使用できる?
5-1-1. 基本的には緊急時のみ
衛星経由緊急SOSは、緊急時のみの使用を想定しています。緊急時以外に使用すると、救助機関の業務に支障をきたす可能性があります。
5-1-2. 将来的な機能拡張に期待
Appleは、衛星経由緊急SOSの機能をさらに拡張していく計画を発表しています。将来的には、緊急時以外にも利用できるようになるかもしれません。
5-2. 衛星電話との違いは?
5-2-1. 衛星電話:音声通話が可能
衛星電話は、衛星回線を利用した音声通話ができる端末です。緊急時だけでなく、日常的なコミュニケーションにも利用できます。
5-2-2. 衛星経由緊急SOS:テキストベースの通信
衛星経由緊急SOSは、テキストベースの通信のみで、音声通話はできません。緊急時に必要な情報を簡潔に伝えることに特化しています。
5-3. 個人情報の取り扱いは?
5-3-1. Appleのプライバシーポリシーに準拠
衛星経由緊急SOSで送信される個人情報はAppleのプライバシーポリシーに準拠して厳重に管理されます。
5-3-2. 緊急時のみ必要な情報共有
緊急時において、救助活動に必要な情報のみが共有されます。位置情報や医療情報などは、救助機関とのみ共有され、それ以外の第三者に開示されることはありません。
6. まとめ
iOS 17.6で導入された衛星経由緊急SOSは、iPhoneユーザーの安全を新たな次元へと引き上げます。登山やキャンプなどのアウトドア活動はもちろん、災害時にも役立つこの機能は、万が一の事態に備えるための心強い味方となるでしょう。事前に使い方や注意点を把握し、いざという時に備えましょう。
よくある質問
Q1: 衛星経由緊急SOSは、海外でも利用できますか?
A1: はい、衛星経由緊急SOSは、現在アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、アイルランド、イギリス、オーストリア、ベルギー、イタリア、ルクセンブルグ、オランダ、ポルトガル、オーストラリア、ニュージーランドで利用可能です。日本でも2024年7月30日から利用可能になりました。対応機種はiPhone 14シリーズ以降です。
Q2: 衛星経由緊急SOSを利用するには、特別な契約が必要ですか?
A2: いいえ、特別な契約は必要ありません。iPhone 14シリーズ以降の機種をお持ちで、iOS 17.6以降にアップデートしていれば、すぐに利用可能です。ただし、将来的には有料サービスとなる可能性もあります。
Q3: 衛星経由緊急SOSは、どのくらいの時間で救助隊に連絡が届きますか?
A3: 衛星との接続状況や、救助機関の対応状況によって異なりますが、数分から数十分程度かかる場合があります。開けた場所で使用し、正確な情報を伝えることで、より迅速な救助につながります。