鉄の骨

池井戸潤さんの本「鉄の骨」を読みました。

池井戸さんの本はとても読みやすいですね。あと、内容にグイグイ引き込まれていきます。そのためこの本も途中で飽きることなく一気に読んでしまいました。

内容はゼネコンとの談合の話。この話はドラマ化できない?ような記事をどこかで見かけたことを覚えています。おそらく水面下では実際に行われていたりするんでしょうね。企業同士、どこかですり合わせないといけない部分っていうのはあるんじゃないかなぁ、というのが私の考えです。競争で競り勝って仕事を勝ち取る、確かにこれが一番正しいやり方だということは否定しません。でもそれだと結局勝つのは大手企業、いろんなツテを使って極限まで価格を引き下げる、これに中小企業が勝つことはほぼ不可能なんじゃないかと思います。

私はゼネコン勤めではないのですが、以前に案件を勝ち取るためのお手伝いをしたことがあります。談合はしてませんが、なかなかエグかったです。本当に極限まで価格を引き下げ、トップレベルの人たちまで巻き込み、なんとか勝ち取ることができました。このように本当に勝ち取った仕事ですが、結局利益はほとんど出ないでしょう。利益が出ないのに苦労に苦労を重ねて案件を勝ち取ったところで、その案件はうまくいくんですかね?まあ、この件についてはノーコメントとしておきます。

さて、話は戻って「鉄の骨」についてですが、この中で主人公の恋愛話もそこそこ出てくるのですが、この部分はいらなかったかなーと思います。その話が出てくる度に、なんかイライラしてしまいました(笑)なんていうか、ちょっと恋愛の部分については稚拙な感じがしてしまって。。もう少し若い頃に読んでいれば共感できたのかもしれませんね。私もそこそこ年を取ってきたのかなぁ、とか思ってしまったり。

ただ、面白いのは間違いないと思います。そこそこボリュームがありますが(文庫本で672ページ)、時間がある方は是非読んでみてください。

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